畜産排水やし尿、工場排水中の有機性汚濁物質(COD、BOD原因物質)は、従来、標準活性汚泥法などで処理されてきました。
しかし、この方法では、長い滞留時間、バルキングを防ぐための安全率を十分に考慮した大きな沈殿槽を必要としていました。
MBRは、活性汚泥と処理水の分離に膜を使用する点で従来法とは大きく異なります。
膜を使用することにより、
① 沈殿槽の不要化
② 活性汚泥濃度を高く保つことによる滞留時間の短縮
③ バルキングの危険性の排除
④ 処理水質の向上
これらすべてを実現しました。
MBRを採用することで、排水処理設備の省スペース化、安定した処理水質を確保することができ、従来技術では難しいとされてきた、
活性汚泥処理水の純水へのリサイクルも可能となっています。
膜分離のため、処理水への汚泥の漏出の恐れがなく、①MLSS濃度を高く維持できる、②沈殿槽を省くことができるので
排水処理設備の簡素化、省スペース化が実現できます。
生物処理を導入しているけど、設置面積が広すぎて、
生産設備設置場所を圧迫している。
MBRを導入すれば、沈殿槽などを省き、設置面積を小さくできます。
製品製造量の増加に伴い排水量が増加し、
既存の標準活性汚泥法の排水処理設備では処理量が足らなくなってきた。
MBRを導入すれば、既存の処理設備を拡張することなく、
処理水量を格段に増加させることができます。
MBRを導入しているけど、膜洗浄に人手がかかるので、
本当は生産に人員を配置したい。
弊社で採用している浸漬型中空糸膜では、
自動制御で定期的に洗浄を行えます。
せっかく費用をかけてMBRを導入したけれど、
メンテナンスの仕方がわからない。
排水処理設備メンテナンス40年以上の実績を基に、
日常点検等についてのポイントをご提案いたします。
設計、設置工事を依頼した業者が、
メンテナンス事業を行っていないorあまり機能していない。
弊社であれば、MBRの設計、設置はもとよりメンテナンス体制も
経験豊富なスタッフで万全な対応をさせていただきます。
中空糸膜モジュールを使用することで、平膜モジュールとほぼ同じ
設置面積で2倍以上の処理水量を得ることができます。
(処理水量は目安です。実際の水質によって大きく異なります。)
中空系 | 平膜 | ||
---|---|---|---|
寸法 | D(mm) | 1,106 | 22 |
W(mm) | 1.588 | 19 | |
H(mm) | 3,124 | 16 | |
設置面積(㎡) | 1.8 | 0.7 | |
処理面積(㎡) | 250 | 16 | |
設置面積(㎡/日) | 100~150 | 0.7 |
堆積した汚泥の除去、中空糸の精密洗浄も
日本ワコンにて承っております。
ご連絡いただければ幸いです。
改造内容
既設平膜モジュール4基中、古くなった2基を廃棄し、中空糸膜モジュールを1基導入いたしました。
改造前 | 改造後 | |
処理水量 | 150㎥/日 | 150㎥/日 |
電力消費量 | 1075kW時/日 | 850kW時/日 |